近代美術館の近くに行く用事があったので、以前から行ってみたいと思っていた「北海道近代美術館」に立ち寄りました。

 

突然ですが「なんでも鑑定団」(TV東京)という番組をご存じでしょうか。昔、イレブンPMという深夜番組の続編「EXテレビ」の番組内で、アンティークと言われるモノを専門家が鑑定をするコーナーがありました。

視聴率がよかったために、1つの番組として「独立」させることとなりました。

それが「なんでも鑑定団」です。

 

話は変わりますが、私は、歴史、特に「日本史」が好きで、某TV局の大河ドラマと言われるモノから、歴史に類する書籍を日頃から親しんでおりました。

その関係で、アンティークは、現代にない時代背景(歴史的な)を考えさせることが多く、それが、新たな歴史に対する興味や関心を促すものです。

また、それが、ある程度の「お値段」(財産価値)というものが付くとなれば、いやがおうにも、関心が向くというものです。

特に、 その「お値段」が知りたいがために 、出品されたアンティーク品が、この鑑定団の専門家の先生方によって、容赦ないお値段がつけられた時の 出品者のリアクションは、観てる方としては、痛快そのものでした。

「なんでも鑑定団」は、そんな私にとって、うってつけの番組だったのです。

私のような人が、日本に多かったせいか、「なんでも鑑定団」はかれこれ20年以上の長寿番組となっています。

今では、アンティーク化しているカメラ「ライカ」のレンズを取り扱ったものをはじめ、何冊かも「アンティーク」 関連の本を所持しています。

ですから、アンティークとして「なんでも鑑定団」に取り上げられる作家さんが作った作品を展示することもあり、その鑑識眼を養うべく?そのために 「近代美術館」に 兼ねがね、一度行ってみたかった訳です。

アンティーク風のランプ
acworksさんによる写真ACからの写真 ※この写真はイメージ画像であり、近代美術館の展示とは関係ありません。
 

 

モノを観ることに関心があっても、それを作ったりするのは、それはまた、別問題です。

私自身、今まで描いた絵というものに関して、全く興味や関心がなく、特に絵を書くこと が大の苦手でした。 😕 

小学校時代に、学校の先生が、『今度の「図工(図画工作)」の時間に絵を描こうと思います』と言えば、その日一日は憂鬱になるほどでした。

特に、外出して、風景の写生ということになったら、それはもう「その時間はどうでもいいや」と投げやりな気持ちになったものです。

ですから、絵心がないと言えばそれまでですが、仮に私に人物画を描かせれば、客観的にみて、完成品は人物を描いたつもりが、人物ではないというほどの絵下手だったのです。 🙁 

その後ずっと、神は私にその才能を与えるということを忘れていたのではないか?と思えるほどでした。

だからこそ、絵を書くのが好きで上手な友人をとても尊敬の念で見ていたものです。 😎 

絵を描くことに対する時代変遷に思いを馳せる

しかしながら、絵を描く技術というのも時代によって変わってきます。

昔々、絵師と呼ばれる人たちが、絵を描くための顔料を鉱物や植物などから調合し、紙などに描いていました。

そして、紙などに描く時代が暫く続き、コンピューターからパソコンの発達によって、パソコンを使って絵を描くこととなりました。

パソコンの登場によって、従来の紙の上ではなく、パソコンを使って絵やイラストを描き、それを専用ソフトで修正・加工するということが可能となりました。

※一般的な汎用性をもっているWindowsに対して、デザイン加工のソフトに圧倒的な強みを持つアップル社のマッキントッシュがイラストレーターなどから絶対的な支持を得ていました。

そんな折に、1990年代初頭に、「スマートフォン」の原型になるものが登場しました。(その時には、既に、基本的なスマートフォンの技術的なものは完成していたようです。)

ですから、現代の「スマートフォン」も、決して抜本的な技術革新=技術革命と言えるものではありません。

従来の既存の技術をうまく組み合わせて、改良して、うまく商品化して販売したのが、アップルであり、それを指揮したスティーブ・ジョブズ であった訳です。

この会社の底力を感じるとともに、それを指揮していたスティーブ・ジョブズは偉大だったと思います。

そのような、アップル社の「iphone」シリーズ(最初の機種は2007年)は、「iphone」に対抗できるアンドロイドOSを採用した機種が登場するまで、 アップル社の「iphone」は年を追うごとにその独占的な地位によって、年を追うごとに、その売り上げは飛躍的に増大しました。

 

「iphone」に対して、そのライバルとなるべき、日本の電機産業などは、「こんなの長続きしない」 と鷹を括っていたのでしょうか。Docomoから初めて国産のスマートフォンが販売されたのが、なんと2011年になってからだったのです。

さらに、最悪なことに、多くの日本の企業は、「iphone」の部品の下請け的な存在になってしまっています。

その間、アップルは、スマートフォン(iphone)を販売するにあたっては、開発と販売という「出口」と「入り口」の利益率の高い部門に特化して、その中間部門(部品製造及び製品組み立て)を他社で行わせることによって、 徹底的な効率化を図り、なおかつその独占的な存在から、決して安売りすることなく、世界中に「iphone」を売りまくることによって莫大な先行者利益を得たのでした。

そして「スマートフォン (iphone) 」より一回り大きい「タブレット(ipad)」というものも登場してきました。

「タブレット(ipad) 」では、 専用アプリをインストールして、それ専用のペンを走らせれば、 専用ペンの設定(筆圧など)を調節することよって、そのデッサンの太さや色など(書き味)を思うがままに変えることができます。

ですから「タブレット」とその専用ペン・アプリ購入費とわずかばかりの電気代を負担すれば、際限なく時間の許す限り、描くことができるのです。

今では、パソコンやタブレット上のアプリでの操作によって、RBGの色区分で言えば、(255✖️255✖️255=16,581,375‬ 通り)の色合いをいとも簡単に描き出すことができるのですから、昔の絵師たちが、今のイラスト等作成の環境をみれば、とても羨ましく思うに相違ありません。 😛 

私が訪れた時の近代美術館の展示内容とその感想

友田コレクション「西洋版画の名品」

詩人で児童文学者の友田多喜雄氏が北海道の人々に優れた美術作品の鑑賞機会を提供したいとの思いで、長年にわたり私財を投入して収集した近現代の名作版画コレクションです。

そのコレクションの中から、マルク・シャガールやアンドレ・ドラン、ジョルジュ・ルオーなど出品されています。

近代美術館での版画および絵画鑑賞

版画というと江戸時代の浮世絵を思い出すのですが、版画自体の技術の進歩や西洋から 版画の技術が導入されたせいか、従来の江戸時代の版画にはない細かい線や色合いを描いて、見た目には、普通の油絵と遜色ない作品も見受けられましたので、驚きました。 💡 

また、松樹路人(羽幌町出身)展では、その技術の裏打ちされた心象風景に面白味を感じました。 😛 

版画と一枚物(キャンパスに描き、それのみが作品となるようなもの(例えば、油絵))が見た目にも遜色がないのだったら、「絵を描く」という作業は、一連の作品の工程によって、同一の図柄とは言え、複数枚生産できる版画のほうがトクのような気がするのは私だけでしょうか。

しかしながら、仮に、経済の基本原則「需要=供給」という公式に当てはめて考えてみると、版画でたくさん刷っても、需要全体 が変わらなければ、その分価格は低下します(セイの法則?)なので、一概にはトクとは言えないのかもしれません。

しかしながら、おそらく、 このような思考回路が働くのは、「なんでも鑑定団」を観ているというのも一因かなと思います。

どうしても、芸術的な関心からその作品を観るより、資産としての価値に目がいってしまいになってしまいます。

果たして、それがいいのかどうかわかりませんが、私自身、日々忙しい中、美術館でその作品を 観ているときくらいは、純粋な眼でその作品たちを観る余裕を持っていたいものです。

北海道近代美術館ホームページ